誰が出るのか…? 〜憑かれた社屋


またしても葛西にある会社での出来事。
その会社は3階建てで1階が店舗、2階が事務所、3階が倉庫と社員寮になっていることは
前にも述べた。

2階の事務所で仕事をしていると電話が鳴った。
内線電話である。
内線と判るようにベルの鳴り方が外線からの時と違うのだが、すこし音が弱々しい。
ふと見ると、内線番号41からかかってきている。
「あれっ、おかしいなぁこれ。」
電話機にはそれぞれ番号が付けられているが、
1階の電話は10番台、2階は20番台、3階は30番台の
番号がつけてある。
かけて来た相手がわかるようになっているのである。
41番…。
この会社に存在しない4階から内線電話がかかってきている。
電話にでてみるとシーンとした中に微かに物音か呼吸の音かが感じられるだけ。
やがてプツリと切れた…。
他の社員に聞くと時々41番の電話から内線がかかってくるという。

不気味な話だ…。

そんなある日…。
その時刻、会社内には僕の他には荷受けの若い者がひとりと
経理の人がひとり残っているだけだった。
3人以外は営業に出ていた…。

次々と電話がかかってきて3人では応対しきれず呼び出し音は
鳴りっぱなしである。

しばらくその状態が続いていたがやっと落ち着いてきた。
ふと電話機を見ると保留になり続けている回線がある。
僕はあわてて電話に出た。
「お待たせ致しました。申し訳ございません。こちら、承っておりますでしょうか?」
「あっ…はい。在庫確認をお願いしておりますが…」

在庫確認…?

おかしいなと僕は思った。今この事務所内に3人の社員が残っており
誰一人、倉庫に商品を確認に行ってはいない。
他の二人のどちらかが電話受けをミスしているのか…?
「えー、申し訳ございません。確認をお受けした者はお分かりでしょうか?」
「はぁ…。名前はお聞きしてないですけど、女性の方です。」
「えっ…!?」
今、社内には3人の他は誰もいない…。まして女性など…。
「女性の方が出て、お待ち下さいと言って保留になったんですけど…」
電話の相手は横浜のT島屋百貨店。いたずらなどではない。
確かに誰かが、社内に居るはずのない誰かが電話に出たのだ。
「今、社内に女性は残っておりませんが…」

仕方なく相手に現状を説明した。
本当のことを言わないとクレームになりそうだったからだ。

すると相手の女性は泣きそうな声で言った…

「せ…先日も…同じことがあったんです…」

…と…

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