僕は出張で宇都宮へ行くことが多い。
夕方、宇都宮を出て、東京に戻るのが8時頃になることがある。
数年前、会社が元浅草にあった頃のこと。
11月、秋も深まったある日、出張から戻り、会社の車を車庫に入れ、帰路に着いたのは
やはり8時過ぎだった。
春日通りを都営浅草線の蔵前駅に向かって歩いていた。
周辺は夜が早く、8時を過ぎれば人通りもほとんど無い。
暗い夜道を駅に向かって歩いていると電話が鳴った。
トゥルルルルルルル…
トゥルルルルルルル…
三筋の交差点の近くにバス停がある。
そこに設置されている公衆電話が鳴り始めたのだ。
トゥルルルルルルル…
誰も居ないバス停の公衆電話が鳴り続けるのは、なんとなく不気味に感じられる。 |